FCAJ 会長 小池鉄夫
| はじめに 今回は、学生の食生活の実態を探るべく、2007年度大学生協の学生実態調査と 東洋大学国際観光学科の学生を対象に行った「学生食堂利用アンケート」調査をもとに 学生食堂の在り方について提言するものである。 大学生協の学生生活実態調査は2007年で43回目となり、81大学の18,204人の協力で実施した。 文部科学省などもこのような調査をしているが、大学生協では毎年実施していることや その時々の調査項目が学生生活と密着していることなどから、社会的にも大変注目されて いる調査である。 ここでは、2006年度の調査結果から、京都・滋賀・奈良地域(以下、京都と略)の学生 生活や食と健康の実態を例に挙げ見ていきたいと思う。 京都地域では3,225人がこの調査に協力し、その内訳は文科系が55.8%で全国平均より4.9% 多く、また女子の割合も52%出6.6%全国平均より多くなっている。 東洋大学国際観光学科のアンケートは、2008年に学生150人を対象に行った調査結果である。 | |
| Ⅰ.大学生協の学生生活実態調査(2006年度)より 1.大学(生活)について 今通っている大学は好きか嫌いか、大学生活は充実しているか、していないかにつ いての質問に対しては、「まあ好き」と「好き」を合わせて86.1%とかなり多くの 学生が自分の大学が好きだと答えている。 学生生活が充実しているかの質問に対しても「まあ」を含めると81.5%の学生が 充実していると答えている。 いずれの答えも、女子の方がそのパーセントが高く、満足度が伺える。 | |
| 2.食費から見る食生活 ここでは、まず1ヶ月の支出の中で食費がどの程度占めているのか、またそれが 増えているのか減っているのか、更に節約したい費目・増やしたい費目について どう考えられているのか見てみたい。 自宅生の場合は、1ヶ月の収入が平均して64,970円で支出合計は59,540円となっ ている。 この支出の約20%が食費で11,720円、これを30日で割ると約400円となり、これが 自宅学生の昼食代の基準になっていると考えられる。 また、食費はここ3年間は増加傾向にある。 これに対し、自宅外生の収入合計は135,600円で支出は129,190円となっている。 この内、食費の割合は自宅生と変わらず20%を占めていて26,450円で、一日 当たりの食費は 約880円となりこの金額が朝・昼・晩の食事代に充てられている のが実態である。 この金額は一貫して減少傾向にあることにも注目しなければならない。 一方、普段の生活の中で「節約したい費目は何か」とその反対に「増やしたい 費目は何か」の質問に対しては、節約したいものの断然トップが食費で65%前後 となっている。 次が嗜好品の17.6%から見ても、いかに食費を節約するかが学生にとって大きな 問題になっていることが分かる。 この傾向は、自宅外生の方がより顕著に見られる。 増やしたい費目は衣料品代や書籍代などが挙げられている。 | |
| 3.朝食摂取率とその内容 この調査から朝食の摂取率は、 自宅生で約80.3%、自宅外生は61.8%で 平均すると70.7%となっている。 自宅生の男女を比べると女子学生が 84.1%で男子学生75.7%となる。 自宅外生も女子学生が67%、男子学生は 56.7%といずれも女子学生の方がその 摂取率が高いことが分かる。 つまり、3割の学生は朝食を摂取して おらず、自宅外生にこの傾向が多く見ら れ親元を離れての不規則な生活が原因と なっているようだ。 | ![]() |
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朝食を取れなかった理由として、「起きられなかった」「ぎりぎりまで寝ていて 食欲がない」などが 共通してあげられている。 しかし一方で、朝食欠食率の全国平均値は 減少していることが分かった。 これらを朝食摂取率の向上の兆しと喜んではいられない。 男女・自宅生・自宅外生を問わず、信じられないほど簡便な食品で「代用」して いるからだ。 パンやおにぎり、インスタント食品、加工品や菓子のみの食事で「一日のうち 主食・主菜・副菜が1食も揃っていない」という「崩食」の実態が浮かび上 がっている。 | |
| 4.食事内容と健康 朝食を食べた学生の中で、自宅生の場合は米飯とおかずが29.5%、パンと飲料が 23.9%、パンとおかずが10.4%とわりとしっかりと食べていることが分かる。 しかし、自宅外生では米飯とおかずが16%、パンと飲料が19.8%、パンとおかずが 7.9%で自宅生と比べやはり米飯が少ないことが目立つ。 食事のバランス面では野菜不足、脂肪摂取過多、カルシュウムなどミネラル摂取不足 が 指摘されている。 このような食事内容や運動不足などが原因となり、活力の低下、生活習慣病や 骨粗しょう症など学生の健康に大きな影響を及ぼしていることは言うまでもない。 学生の間では、食事を欠食、もしくは簡便な食品にして支出を抑制する食生活が 常態化してきており深刻な事態にあることが認識されている。 食事のバランス面では野菜不足、脂肪摂取過多、カルシュウムなどミネラル摂取不足 が指摘されている。 このような食事内容や運動不足などが原因となり、活力の低下、生活習慣病や 骨粗しょう症など 学生の健康に大きな影響を及ぼしていることは言うまでもない。 学生の間では、食事を欠食、もしくは簡便な食品にして支出を抑制する食生活が 常態化してきており深刻な事態にあることが認識されている。 | |
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