食のプロ・コラム

鰻料理   エトセトラ NO2

  • 2014年10月29日
  • 日本フードコーディネーター協会

 

 

(有)ヴァンセーヌサービス代表
日本フードコーディネーター協会
常任理事   酒井 一之


「鰻料理   エトセトラ NO2」

  イタリアでは、鰻は古代ローマの時代から広く食べられている食材のひとつだが、河川の汚染、環境の変化で日本と同じく、その数は減少の一途をたどっていると言う。

 イタリアの鰻は「ヨーロッパ種鰻」でフランスの鰻と同種。大きくなると1m位まで育つと言うが、余り大きな鰻は脂が多く、皮も硬く、大体5〜60cm程に育った物を料理する。イタリア全土に鰻は居るらしいが、主にイタリア北部、ベネチアから少し南に下がったポー河付近、アドリア海に面した所が鰻の主産地。

 

 イタリアを旅していた時、レストランの看板に「鰻のグリル」と書かれた看板が目に飛び込んで来た。鰻料理には目がない私、早速、車を停めそのレストランに飛び込んだのは言うまでもない。

メニューを眺めると、前菜の川魚料理の他に「鰻のマリネ」が有るではないか.他に数々の料理が書かれているが、鰻に出会った数少ないチャンス.鰻尽くしで行こうとマリネを頼んだ。

前菜はやや太めの鰻をフィレ(3枚卸し)にして7〜8cmに切った鰻を揚げたものにタイム、ローリエ、イタリアンパセリ等を加えた酢漬け、白ワインヴィネガーとオリーブオイルに漬けた、日本で言う南蛮漬けの様な料理だが中々の味。

 

メイン料理の鰻のグリルはパチパチはぜるブドウの木で焼き上げる。皮を剥いだ鰻のぶつ切り炙り焼き。玉葱とのみじん切りとたっぷり盛られたハーブと熱々の鰻にオリーブオイルとレモンを搾りかける。日本の鰻の白焼きに一寸おろし山葵も良いが、この単純な料理も良く冷えた白ワインとの相性は抜群。

 

この他イタリアで食べたウナギ料理は、トマトソースで煮込んだウミド、軽くパン粉を付けたフライ等結構鰻料理のバラエティーは多い。

 

スペインでは鰻の成魚よりシラス(稚魚)の料理が多いが1970年代にスペインで食べた時は2000円くらいだったが、現在ではとても高くて滅多にお目にかかれない。主に北スペインでは鰻の養殖をしているが、天然物は日本同様減少の一途で現在では1g100円程もする。

一般的な稚魚の料理はアヒージョにする。オリーブオイルで揚げた稚魚をオリーブオイルとニンニクでマリネしたもの。

他の方法では、厚手の鍋にたっぷりのオリーブオイルを熱し稚魚を素早く炒め、塩、こしょう、ニンニクをまぶしハーブを振りかける。

最近稚魚が高くなり過ぎたので、たらのすり身(スペインでもsurimiと言う)を稚魚の形に似せ、イカスミで目を書いたイミテーションが出回っている。イミテーションだからといって誤摩化しているのではなく、「グーラ」と言う名前で売られているそっくりさん。

スペインを旅行するときはどうしてか南に南にと行ってしまい、鰻の本場北スペインで出会った鰻料理は稚魚料理だけで、親の鰻はどう料理するのか、まだ出会ってない。     (続く)

 

 

 

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