フードコーディネーターレポート

FCAJ会員体験記レポート 「撃たなきゃ弾(たま)は当たりません!」 由利 惠里子さん

  • 2016年02月24日
  • 日本フードコーディネーター協会

 

FCAJ会員体験記レポート
「撃たなきゃ弾(たま)は当たりません!」

由利 惠里子 さん

 

     フードコーディネーター1級

( 食の商品開発 )    

 

 会報誌「ジャーナル」の“FCAJ会員体験記”は、 厨房やアトリエやオフィスなど、食に関連のある現場で活躍するプロの方たちより直伝でその技を学べる人気企画です。 
今回は、会員で1級資格者の由利 惠里子さんに「板チョコレート」の体験の様子をレポートしていただきました。

 


  
「今回も駄目かしらん」なんて思いつつもつい応募してしまう“会員体験記”。
これで4度目だったかなぁ?
老舗店での和菓子作りだったり、最新厨房機器を使っての調理だったり、キャンドルアートにカリグラフィー…体験は多岐にわたっていて、プロの現場にお邪魔することが出来ます。
これは駄目元でトライしなくては!!「何はともあれ撃たなきゃ弾は当たりません!」
それに体験先への費用・体験者の交通費も協会で負担してくださるのだから、遠方から赴く私には願ったりです。

 今回幸運の女神様は微笑みました。
横浜みなとみらいに本店を構える板チョコレート専門店『バニラビーンズ』さんにて、カカオ豆本来の味を引き出せる Bean to Bar の一貫した製法を学ぶことが出来たのです。
   

 
  当日は冷たい風雨。東北秋田から訪れたのに寒い一日。
以前製菓店に勤務していた私は、少なからず仕事の厳しさも味わってきたので、
お天気までもが暗示しているのかなぁ(苦笑)と、変な緊張感と恐怖感を抱いていました。
しかし私は、「どんなにあがいてみても自分以上の自分が在るわけはなく、平常心で居ることが最良を生む」と考え、自然体で臨みました。

 編集・撮影をしてくださる編集会社の“イマージュ”さんとは事前にメールでやり取りしていたので、当日現場でお会いした時はそれだけで心強かったです。
なんとプロのカメラマンさんまで付くんですよ~(あれっ!?当たり前?)舞い上がってしまう~
 

今はディスプレイになっている、風力によってカカオの皮を剥き飛ばす装置

 

 

 

 さて本番! 今回の講師バニラビーンズのショコラティエの八木克尚氏は、スラッとしていて優しい眼差し。カッコいいんですよね~。 ルックスだけではなく、丁寧な説明・威圧感を与えない対応で秋田からノコノコ出て行ったオバハンには安堵と共に全てが輝いて見えました。

今はディスプレイになっている、風力によってカカオの皮を剥き飛ばす装置

 

 焙煎されたカカオ豆の皮を剥きコンティングし、粉糖とカカオバターを入れ更にコンティングして行きます。
*この工程は「ジャーナルVol.116」に詳しく記事にされています。

 カカオマスを食べたことはあっても丸ごとの皮を剥くことは初めて。
最後の板チョコ完成・食べ比べまで、使われている器具は勿論、作業や用語、味わいも全て新鮮なものでした。

 

 

  

 
焙煎されたカカオ豆

 

 何より感動したのは私の陳腐な疑問に真っ直ぐに答えてくださった八木氏の姿勢。知らないことを素直に口に出来る雰囲気をつくってくださった八木氏の人間性にハートマークです(笑)
 まろやかだけれど一つ一つ違う味を主張している「バニラビーンズ」さんのチョコレート。お人柄から生まれたものなのかもしれません。
カカオ豆生産者に相応の対価を支払い、意欲を与え、人を育て、共に満足できる高品質なカカオ豆を安定して仕入れ、その地・その品種の独自の味を生かしたチョコレートを消費者に届けるというフェアトレードの考えは、消費者の心をも掴んでいます。
たとえ単価アップされようとも、賛同して協力している自分に誇りを持てる消費者によって支持され続けています。

 

          

 

 

 

 

 能率的に型に流し入れるために絶え間なくチョコレートが流れる装置 作った板チョコレートを包装した状態のもの

 

 

  こんなに身近で1対1で詳しくレクチャーしていただけることは稀であり、やはりこれは会員の特権だなぁとニヤリとするばかりです。
プロであろうとなかろうと、こんな貴重な機会を逃しては勿体ないです。
最初の不安はどこへやら?嬉しくて楽しくて終始和やかな体験でありました。
また出来たらいいのにな~

      

型にチョコレートを流し込んで後は固めるだけ。八木氏と記念撮影。

 

   

 『まずは弾を撃ってみてください!』

     

 

 


 

 


プロフィール
由利 惠里子(ユリ エリコ)

フードコーディネーター1級(食の商品開発) 
製菓衛生師
フードコンシャスネス研究所「味わい教育」インストラクター
あきた郷土作物研究会会員