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「ファイトケミカル」編90号

ファイトケミカル/フィトケミカル(英:phytochemical)
野菜や果物に含まれる色素や香り、辛味などの成分。植物を意味するギリシャ語の「フィト」と化学物質の「ケミカル」からなる言葉。植物が紫外線や害虫などから身を守るために作り出す物質で、1万種類はあるといわれる。人間にとっては、抗酸化作用や免疫力向上に有効で、がんや循環器疾患への抑制効果も期待されている。食物の6大栄養素(炭水化物、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラル、食物繊維)に加え第7の栄養素として扱われるようになってきている。
ポリフェノール
主にフラボノイド系と非フラボノイド系(フェノール酸系)に分類される。血中のコレステロールを抑制し、高血圧、脳梗塞、動脈硬化の予防、肝機能向上、ホルモン促進など。
フラボノイド系
ブドウやブルーベリーなど赤紫色の植物のアントシアニン、大豆や大豆加工製品に含まれるイソフラボン、茶、ワイン、リンゴなどに含まれるカテキン、茶や赤ワインなどに含まれる渋味成分のタンニン、エゴマやシソなどに含まれるルテオリン、南仏の大西洋岸に生育するフランス海岸松の樹皮から抽出するピクノジェノール。ミカンの皮に含まれるヘスペリジンと、レモンやライムの皮に含まれるエリオシトリン、玉ネギやリンゴに含まれるケルセチン、ソバやイチジクに含まれるルチン、グレープフルーツやはっさくの苦味のナリンギンはいずれもビタミンPとも呼ばれる。
フェノール酸系
ベリー類、クルミ、ザクロなどに含まれるエラグ酸、桜の葉、パセリ、桃などに含まれる甘い芳香成分のクマリン、ウコンに多く含まれる黄色い色素のクルクミン、ココアやチョコレートの原料のカカオ豆に含まれるカカオマスポリフェノール、コーヒーの渋味成分でジャガイモの皮やバナナ、ゴボウにも含まれるクロロゲン酸。ゴマに多く含まれるリグナンセサミンはその一種。
有機イオウ化合物
にんにく、玉ネギ、ネギ、ニラなどのユリ科ネギ属の植物の強い刺激臭や辛味成分。つぶすなどの調理によって、にんにくや玉ネギに含まれるアイリン硫化アリル)と酵素のアリナーゼが接触して分解され、匂いのもとのアリシンが生じる。これには殺菌作用、疲労回復、食欲増進、代謝を高める等がある。キャベツ、ワサビ、大根などアブラナ科の野菜の辛味成分イソチオシアネートは抗菌作用、血栓防止等。同じくアブラナ科の野菜に含まれるスルフォラファンは胃潰瘍やガン予防に効果があるといわれ、特にブロッコリースプラウトに多く含まれる。
カロテノイド(カロチノイド)
主に赤、橙、黄色系の色素。炭素と水素でできているものはカロテン類で、それ以外のものを含むものはキサントフィル類。カロテンには、ニンジン、カボチャ、ホウレン草などに含まれるβ‐カロテンα‐カロテン、トマトやスイカに含まれるリコピンなど。キサントフィルには、パプリカ、柿、トウモロコシ、クコの実、卵黄などに含まれるゼアキサンチン、ホウレン草、ケール、卵黄に含まれるルテイン、甲殻類の殻や鮭の身のアスタキサンチン、唐辛子の辛味成分のカプサイシンなど。
グルタチオン
グルタミン酸、システイン、グリシンの3つのアミノ酸からなるトリペプチド。アスパラガス、アボカド、牛レバー、タラ、ビール酵母などに含まれる。
クロロフィル
ホウレン草、モロヘイヤ、ブロッコリー、オクラなどに含まれる葉緑素。
サポニン
大豆、小豆、高麗人参、トウガンなどに含まれる苦味成分。
ジンゲロール
生のショウガに含まれる辛味成分。血行促進、発汗作用、吐き気を抑える、殺菌力等。加熱や乾燥するとショウガオールに。
タウリン
イカ、タコ、カキなどに含まれる成分。
フコイダン
昆布、ワカメ、モズクなどに含まれる粘質の硫酸多糖。
β-グルカン
アガリクスやメシマコブなどのキノコや、パン酵母の細胞壁に含まれる多糖類。
ペクチン
リンゴや柑橘類の果皮に含まれる粘着質の食物繊維。
リモネン
グレープフルーツなど柑橘類の果皮に含まれる芳香成分。