フードコーディネーター取材特派員NEWS

世界に届け お菓子の力 ~ひろしま菓子博2013準備中~

中国・四国

2012年11月5日

来年は日本最大のお菓子の祭典「ひろしま菓子博2013」が広島で開催されます。 
この博覧会は、1911年からほぼ4年に1度、全国で開催され、広島では1921年に当時の広島県立商品陳列所
(現在の原爆ドーム)で第4回が開催されて以来92年ぶりに開かれます。

今回訪問させていただいた「株式会社平安堂梅坪」さんも 菓子博を盛り上げる広島県菓子工業組合の一社。
広島のお菓子の歴史やお菓子作りにかける思いと、菓子博の取り組みを
代表取締役社長  竹内恒彦様にお話を伺いました。

 

魅力あるお菓子でこころを豊かに

平安堂 梅坪

一服のお茶とお菓子のある生活は、日々の暮らしを彩り
 ゆとりや大切な人とわかちあう和みの時間につながります。 
和菓子はおいしいだけでなく、目にも心にも季節を感じて味わえる 日本のお菓子。

日本人が古くから大切にしてきた心の味わいのひとつだといえます。
「平安堂梅坪」さんでは、お菓子の製造販売だけでなく昭和30年代から 平成初期までお菓子とお茶を楽しめる喫茶のお店がありました。

 

竹内恒彦社長

甘いお菓子には、玉露のような甘味があるお茶
よりも旨味と渋みをあわせた お茶の方が相性が良いそうです。
お抹茶とお菓子の組み合わせなどもそうですね。
「ひろしま菓子博2013」では「森のお茶席」といって上田宗箇流、表千家、裏千家の
3つの茶道流派が持ち回りで担当されるお茶席があるそうです。
もともと広島は武家茶の流派があり、茶道になじみが深い地域ですので、「森のお茶席」で味わえるお茶とお菓子が楽しみです。



 広島銘菓 柿羊羹の代表「祇園坊」

柿羊羹 祇園坊

 

広島のおみやげと言えば もみじまんじゅうが有名ですが、実は広島の名物は、柿羊羹。
歴史は古く明治時代から名産品として全国に広く知られていました。
明治時代 広島に鉄道が開通し大本営がおかれた頃 広島への来往に際しての手土産には、もっぱらこの柿羊羹が用いられていたようです。
また、広島の宇品港から出兵、帰港する人々が増え、日清戦争、日露戦争やその後の戦役など戦地から日本に帰ってきた人たちが家族への手土産として日持ちのする柿羊羹を持ち帰ったと言われています。
当時は、ほとんどの菓子店で柿羊羹を製造しており、
「平安堂梅坪」さんも大正7年柿羊羹製造本舗「平安堂」として創業されています。

柿羊羹には、柿のジャムを羊羹に煉り込むタイプが多いのですが、柿のタンニンで黒ずんだり、
渋みで味を損なわないよう製造過程には細心の注意が必要でした。
「平安堂梅坪」さんが柿羊羹を作り続ける中でもっとおいしくできるのではないかと工夫や情熱を注いだ結果が 
祇園坊柿の干し柿と白小豆でつくる柿羊羹「祇園坊」。
柿のおいしさを引き出すために干し柿の蜜漬けを備中産白小豆の羊羹に刻み入れ、伝統の技法で煉り上げています。
「祇園坊」に使われている祇園坊柿は広島育ちの渋柿ですが、肉質が緻密で干し柿にすると
あっさりとした上品な甘さをもち、果実が大きく種が殆どないのが特徴です。
広島を代表するお菓子として「ザ・広島ブランド」に選ばれました。

もうひとつのザ・広島ブランド「吾作饅頭」は、国産小麦粉を使った生地にあんを
包んで胡桃をのせた和菓子です。

吾作饅頭

お菓子のおいしさは、水分をいかに残して仕上げるかで 柔らかくみずみずしいあんを薄い生地で包んで焼きあげることでおいしさが違います。

和菓子のあんに対して生地の比率が三分の一なら三つ種、四分の一なら四つ種と言いますが吾作饅頭はこだわりの五つ種。
とても薄い生地であんを包むため 焼きあげる時にあんの水分が沸騰してきれいな丸い形になりませんが、それもおいしさの証し。信州の和胡桃をのせているのも 洋胡桃と比べて、ほどよい胡桃の油脂があんになじむからです。吾作という名前も見た目より中身のあるお菓子をイメージして名づけられたそうです。



 お菓子の芸術品 工芸菓子



工芸菓子

工芸菓子 玉菊

 工芸菓子と呼ばれる飾り菓子は、山水花鳥などの自然風物を写実的
にしかも芸術性豊かに表現する
鑑賞用として古くから作られてきました。
始まりは江戸時代の元禄~享保の
頃大奥で鑑賞された「献上菓子」と言われ、
砂糖、餡、米粉、糯粉など和菓子で使われる材料で作られています。

今回のひろしま菓子博では、ひろしまを代表する世界文化遺産「嚴島神社」を工芸菓子で展示します。
「お菓子のテーマ館」内に実物の1/15のスケールで再現され、
今までの菓子博に出展された工芸菓子の中でも最大規模。
完成すると高さ約1.1mもの大鳥居と社殿が再現されるそうです。
実際の厳島神社を再現するため、宮大工の方にもご指導いただき平成24年2月9日に本格的に制作を開始し、
広島県菓子工業組合の職人の皆さんが1年以上かけて作られています。

2013年4月19日~5月12日のひろしま菓子博を楽しみにぜひ広島におこしください。

ひろしま菓子博2013のHPはこちらへhttp://www.kashihaku2013.jp/

取材協力 :  株式会社 平安堂 梅坪
       広島市西区商工センター7-1-19  HPは、こちらへ  http://www.umetsubo.com/