フードコーディネーター取材特派員NEWS

「くまモン」&「米咲かじいさん」が応援!! 熊本県の米粉普及の取り組みについて

食の多様化と共に米離れが進む現代、食料自給率の向上や水田農業の維持などの観点から、全国的に米粉の利用推進が図られています。
この様な背景の中で、今回は県をあげて米粉の普及活動を行っている熊本県の取り組みについて御紹介したいと思います。

豊かな自然に育まれた米の産地として知られる熊本県では、水田の有効活用や地産地消、農商工連携を目指して、先進的な米粉の利用推進活動が行われています。
学校給食においては給食専用のパン共同工場を設立し、平成21年度より全国に先駆けて県産米粉65%使用の「米粉パン」を導入。週に1度の「米粉パン給食」実施を目標に、県産米の消費拡大を図ってきました。

県は、新規需要米を用いた米粉製造事業に力を入れている熊本製粉(その生産量は九州トップ)と共同で「くまもとオリジナル米粉商品」を開発。 もっちり、しっとりとした独特の食感を持つパンや麺、お菓子など19品のレシピを提案しました。
新しく開発された製粉技術から生まれた「新・米粉」は従来の上新粉より微粒子で、でんぷんの損傷度が少ないため、 幅広いジャンルの料理に活用出来るようになったのです。

 

 

 

 

県では技術指導が出来る米粉アドバイザー派遣制度を確立し、事業者を対象とした技術習得のための講習会や、一般消費者向け料理教室を開催して、積極的に米粉の普及に取り組んでいます。

今回は「米粉で楽しむ欧風料理教室」が開催されるという情報を得て、その様子を取材して来ました。

講師は熊本市出身で渡欧生活8年の経験を持ち、現在は市内でイギリス菓子専門店を経営するYuki Wilsonさんです。
イギリスの伝統菓子ショートブレッドや、エール(イギリスビール)を使ったソースをのせて焼くホットオープンサンドの作り方を教えて下さるというとても楽しみな内容です。

まずはショートブレッドの生地作り。
ボウルに米粉、バター、グラニュー糖、塩を入れて練り混ぜ、生地をまとめやすくする為にアーモンドプードルを加え、全体を混ぜていきます。
これを一口サイズに成型してオーブンに入れて10分、甘い香りが漂ってきたら完成!
米粉が主役の「Japanease shortbread」(?)がshort timeで作られる過程に、参加者の方達も驚きの様子でした。

次にオーブンサンド用ソースを作ります。
鍋にエールを入れて温め、牛乳で溶いた米粉を加えてとろみを付け、チーズ、マスタード、卵黄などを加えていきます。
カイエンヌペッパーを加えて仕上げ、これをきのことベーコンをのせたパンにかけて、こんがり焼き目が付くまでグリルします。
ベビーリーフを添えるとお洒落なランチタイムにぴったりのメニューに…。

 

米粉を使うと簡単にとろみが付けられるので、ソースの他にもスープやシチューなどに応用出来そうです。

参加者の方達も、イギリスと日本の食文化の融合とも言える斬新な米粉料理のアイディアに、新しい米粉の使い方のヒントを学ぶことが出来たのではないでしょうか。

 

 

このような講習会の他にも、熊本県は様々な取り組みを通して、米粉の普及活動を展開しています。

その一つがキャラクターによるPRです。
県では「ゆるキャラグランプリ2011」の王者に輝いたくまもとサプライズキャラクター「くまモン」に続き、くまもと米粉応援キャラクター「米咲かじいさん」を誕生させました。
これには、米粉で暮らしに花を咲かせて県民の心豊かな暮らしを応援したいという願いが込められています。

県は「米咲かじいさん」ののぼりやPOP、シール等を県産米粉食品の取扱店に配布し、販売促進面の支援を行っています。
取扱店はすでに300件を超え、「米咲かじいさん」は店頭で「おいしい米粉で、暮らしに花を咲かせましょう!!」と呼びかけています。

左の「お手軽!簡単!米粉の料理レシピ集」は、私が監修させていただいた家庭料理がテーマのレシピ集です。
これは一般家庭における米粉の普及を目的に発刊されたもので、No.1~3各1500部、計4500部が配布されています。
ここで紹介している100のレシピは、米粉広報Webサイト「くまもとの米粉・Kumakko」http://cyber.pref.kumamoto.jp/komeko/ の中で閲覧する事が出来ます。
このホームページには、米粉商品の取扱店やイベント情報など、米粉に関する盛り沢山の情報が掲載されています。

10月1日には「くまもとの米粉キャンペーン!!」がスタート。
米粉商品に添付されたシールを応募すると、プレゼントが当たるキャンペーンが4ヶ月間に渡り実施されます。
くまモンと米咲かじいさんのコラボによるPRで、米粉商品の販売促進を図っています。

 

今年で4年目を迎える「米粉フードコンテスト」はプロ部門が11月、一般部門が12月に開催予定で、独創的な作品が集まることが期待されています。
優秀作品のレシピはホームページで紹介されることになっています。

 


そしていよいよ「くまもとの米粉サポーターズクラブ」も設立されました。
このクラブは米粉に関する情報発信やアイディア提案を行い、米粉の更なる認知度向上と消費拡大を目指していくものです。
現在、会員募集中で、「くまもとの米粉」を愛用し、応援する人なら誰でも会員になれるそうです。
会員になると、会員証として右のバッチが付与されることになっています。
これからサポーターズクラブが情報交換の場となり、ますます「くまもとの米粉」ファンが増えていくことでしょう。

 

以上の様な県の熱心な取り組みを受けて、熊本の米粉人気はますます高まるばかりです。
米粉が県の特産品にあげられる日もきっと近いのでは…?

皆さんも熊本へお越しの際は、是非、熊本の新しい食文化の一つ「米粉」の美味しさを味わってみて下さいね。
私も九州の一フードコーディネーターとして、これからも米粉料理の魅力を伝えていきたいと考えています。

 

 【取材協力・資料提供】
熊本県農林水産部生産局農産課   
  〒862-8570  熊本市中央区水前寺6丁目18-1 TEL:096-333-2388  FAX:096-382-8612 
   「くまもとの米粉 Kumakko」 http://cyber.pref.kumamoto.jp/komeko/

熊本製粉株式会社   
 〒860-8625  熊本市西区花園1丁目25-1    TEL:096-355-1221  FAX:096-355-1264   
       http://www.bears-k.co.jp

 【店舗案内】イギリス菓子専門店「Tomi’s Shortbread house」
      (Yuki Wilsonさんのショップ)
 〒860-0856  熊本市中央区妙体寺町8-1   TEL/FAX:096-345-5517
             http://www.tomis-shortbread.com/