フードコーディネーター取材特派員NEWS

「昆布-KONBU-」について

北海道

2014年8月8日

2013年12月、「和食」がユネスコの無形文化遺産へ登録されました。

和食にとって、重要な食材の1つに、昆布があると思います。

今回、私は、昆布の産地である北海道・函館に訪れました。日本の昆布は、ほとんど北海道産です(安いものは、中国からの輸入品)。その中でも最高級と称される函館の真昆布について取材をしてきました。取材を通して、昆布について色々と事前調査を進めるうちに、興味深い話がありましたので、紹介します。

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昆布は、和食のだし文化を支える貴重な食材です。日本においては、古くは縄文時代から食されていたことが、遺跡などからわかっております。また、平安時代の書物にも記されており、日本人と昆布の関わりの深さが伺えます。その中でも、戦国時代に、驚くべき昆布の話があったのです!

なんと!大阪城を築城するために、昆布が使われていたというのです!?

一体、どういう話だと想像しますか?

豊臣秀吉の天下の名城・大阪城の石垣を見ると、とにかく巨岩大石が使われており、全国から50万個以上の石が集められ、最も大きな石だと130トンもあると言われています。

そして、この巨岩大石の運搬方法について、いろいろと実験されているが、よくわからず謎の部分が少なくないというのです…。 そこで、だし文化が栄えた関西地方で、また、昆布専門店が日本一多い大阪で、口伝されてきた話に、その謎を解く鍵がありました!

それは…大阪城に使う巨岩大石を運ぶために、大量の昆布を敷き、その上を滑らせて運んだというのです!?実際、そんなことが可能なのでしょうか?

メカニズムは、こうです。石を乗せて運ぶ丸太(コロ)の下に、沢山の昆布を水に濡らし敷き詰めます。昆布は、水に濡れると表面にヌメリが生じます。その現象を活かし、石を滑らすように運べたというのです。

そして、安土城の築城にあたっても、この昆布が敷かれ使われたといわれており、いささか心もとなく感じる方もいるかもしれませんが、私個人としては、ロマンある話だと感動し、これからお城を見たら、昆布を思い出さずにはいられないと思いました。

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さて、本題です。2014年 7月。

北海道・道南の旧南茅部町周辺では、 昆布漁が最盛の時期となります。

早朝4時には、船で沖に出て、漁を始めます。まだ、水平線から近いところに昇り始めた太陽も望めます。2時間くらい沖で昆布を採り、浜に戻ってきます。

早朝4時 水平線に陽が昇り始める頃

沖に出て、昆布漁が始まります。

大人の背丈より大きな昆布が、船いっぱいです。

採れたての昆布は、みずみずしい輝きがあります。

船一杯に積まれた昆布を、今度は、きれいに洗浄し、干す作業がはじまります。この作業だけで、2~3時間かかります。洗浄された昆布は、乾燥場という所で、風乾燥を6時間以上かけて行われます。

こうして、北海道の短い夏の間に、昆布漁が行われ、その後、出荷するために、簡易加工の作業が秋の深い時期まで行われます。

※30年くらい前まで、昆布は、天然に生息するのみだけでしたが、養殖技術が確立され、現在は、養殖の昆布漁も盛んです。

 国内の昆布生産は、ほとんどが北海道です。その北海道の中でも、いくつか産地が分かれています。小売店で、よく目にする昆布は、日高、利尻、羅臼という産地のものではないでしょうか。

私が、紹介した函館の昆布は、昆布の中でも最高級品と称される「真昆布」というものです。

ほとんど、一般の消費者には、流通されません。特に、「真昆布」の中でも、白口浜で採れるものが、一級品となり、高級料亭などが主な流通先となります。

さらに、函館では、もう一つ、テレビや新聞で取り上げられるくらい有名な昆布があります。それが、”がごめ昆布”です。

函館がごめ連合・布村代表

がごめ昆布とは…なんでしょうか?函館がごめ連合・布村代表に、お話をお伺いしました。

布村代表「がごめ昆布とは、主に函館東海岸に生育している大変珍しい昆布の一種で、葉一面に複雑な凹凸模様があり、強いねばりが特徴です。見た目が竹で編んだ籠のような模様がついているので、籠目(がごめ)昆布と呼ばれています。とろろ昆布を活用した食材としては、“松前漬”や“とろろ昆布”“おぼろ昆布”などがあります。現在、がごめ昆布に含まれる成分に、健康効果が期待され、さまざまな研究開発が進んでいます。」

がごめ昆布の加工品は、色々あります!

函館駅から、すぐ近く、音羽通りにあります。

函館駅近くの「ねばねば本舗」で、真昆布やがごめ商品、その他、道南のお土産が購入できます。ネット通販でも、販売されています。 http://www.konbu-gagome.com/

◆取材協力◆————————————————-

取材協力:南茅部の昆布漁師のみなさま

       函館がごめ連合 布村重樹代表

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