売上を上げるメニューブックとは?(1)

日本フードコーディネーター協会理事の水谷建治です。
皆さんは、飲食店に行った時に、メニューブックを気をつけてご覧になったことがあるでしょうか。
業態によっていろいろなスタイルがあり、それぞれに意味があるのです。
メニューブックの基本的な考え方から、実際に作成する場合にどのような点に注意すれば良いのかなど、作成のノウハウについて、お伝えできればと思います。
第1回目は、メニューブックの種類と役割についてお話しします。

メニューブックで何が、どう変わるの?
いつも大入り満員の繁盛店でも意外に儲かっていない店がたくさんあります。
それは、収支モデルが合っていないことやオペレーションの効率が良くないことが原因であることが多く見受けられます。
例えば客席や厨房のレイアウトが原因であることもありますが、これを変更するのは容易ではありませんし、多額の費用もかかります。
そこで、すぐにできるリーズナブルな改善策は、メニューブックの変更です。
実はレイアウトを変えるだけでも作業効率をアップさせることが可能です。
一つの指標として、全メニューの20%の商品が売り上げの80%を占めることが出来れば理想です。
例えば、総メニュー数が50品の場合、10品のメニューに集中して注文が入るとすれば、作業の効率が上がり、お客さんへの提供時間が早くなり、客席回転率も上がります。
これはさらに食材のコストダウンも可能になり、ロスも減り、人件費の削減にもなり、利益率もアップします。

いわばメニューブックは商品カタログです
例えば電化製品を購入する時でも、商品名と価格しか書いていないカタログからその商品を買おうと思いませんよね。
商品の写真があり、商品のこだわりや性能、利用者の感想などをよく見た上で、これならヨシ!と納得して購入されますよね。
飲食店のメニューブックで、商品の良さを伝えきれていないお店はまだまだたくさんあります。
メニューブックをリニューアルするだけでもお店は更に良くなるのです。

今使われているあなたのお店のメニューブックはどんなタイプですか?

さて、さっそく売上UP!利益UP!に繋げましょう!
最後になりましたが、今回のお話は飲食業界に携わる方々だけでなく、一般の生活者の皆さまも、お客さまとして入店された時に、このような視点でメニューブックを見てみると、そのお店がどのようなお料理に力を入れているのか、お料理を提供する上で、どのような工夫をされているのかを垣間見ることができ、メニュー選びにもお役立ていただくこともできるのではないでしょうか。

第2回目、3回目では、メニューブック作成の実践編をお伝えいたします!

次回の食watchingは2023年2月公開予定です。