食のことを学ぶやり方って? (2)

食ビジネスに限らず、徹底的な知識・情報を身に着けていることは圧倒的な強みとなります。
さらにこの価値を高めるには「情報の鮮度」が命。
現場で刻々と変わりつつある最新の「実態」を収集することです。
フードコーディネーターであれば 、新聞「日経MJ」の購読はもちろん、各専門領域の業界誌、専門誌、ご自分の関わる分野のトレンド雑誌のチェックは必須行動です。
食に関わる専門家のメルマガ等も大きな情報源として大いに利用すべきですね。日々の日課としてください。

一方 現場でチームビジネスをしているリーダーにおいても、「スタッフたちの知識武装」が原点。
忙しい業務の中ですが皆さんの腕の見せ所ですね。
また、オペレーションでの重要なポイントは「作り手」と「サービススタッフ」の一体化。
お客様はその商品の「こだわり」を求めているのに、接客したスタッフが商品の味や特徴を知らずお客様の質問に答えられないようではがっかりですよね。
商品開発の価値も無駄になってしまいます。
いわば両者の一心同体の仕事ができているか否かが勝負どころ。
フードコーディネーターこそ それを繋ぐ役目ですよね。

「新商品」や「新メニュー」が始まる前には必ずワンポイント指導と試食を行いましょう。
5分でもOKですのでシェフや作り手からの言葉を聞く機会を作ることが大切です。
私はその際必ず、スタッフたちに 「ひと言メッセージ」をメモさせています。
(商品のこだわり、食材のこと、作り方のコツ、お客様へお勧め時の”キメのひと言”など)
シフトの都合により不在のメンバーのためには、更衣室などのバックスペースでの掲示も忘れずに。
(商品写真の拡大コピーと上記のお勧めポイントを記載)
聞いていないスタッフがいることが大きな落とし穴になるからです。
スタッフの食への興味と視野を広げるやり方は またまだ沢山あります。

前回「現場では業者さんが一番の先生」と書きましたが 自社商品を支えてくれている取引業者さんには最大限協力していただくべきです。
スタッフたちにこそ見てもらいたい食知識ですから、商品カタログや商品説明チラシ、食関連資料はなるべく沢山もらった方がいいですね。
休憩室や食事場所に常に置いておくことです。
関心を持つスタッフたちはいつも熱心に読んでいますし、持っていく者も多くいます。
また、 休憩時間に搬入業者さんから新しい食材を見せてもらいながらお話を聞くこともよくおこなっています。
無意識でも「職場に行くといつでも、誰でも学べる」がミソですよね。
トレンド雑誌や業界専門誌、流通新聞も同じです。
自分だけが知識をつけ賢くなるのではなく、現場のリーダー的立場であれば スタッフたちの「知識欲」を高めるための「日々のきっかけづくり」にも少し目を向けてみてくださいね。

<(3)に続きます>
食のことを学ぶやり方って?(3)は9月公開予定です。