第1回 懐かしさに会話も弾む!休み時間にタイムトリップ。 豊後高田市で出会った学校給食メニュー。

第1回:懐かしさに会話も弾む!休み時間にタイムトリップ。
豊後高田市で出会った学校給食メニュー。

●今回ご紹介いただけるのはどのような料理でしょうか?選ばれた理由や、出会いのきっかけも聞かせてください。

今回紹介したいのは、大分県豊後高田市にある「カフェ・バー ブルヴァール」の学校給食メニューです。中でも、きなこの揚げパンは懐かしくて美味しいんです。子どもの頃に誰もが味わってきた学校給食を、大人になった自分の味覚や視覚、嗅覚で堪能することのエンタメ性がすごく面白くて、味の記憶をきっかけに自然と会話が弾む、まさに“思味出(おもみで)”のある体験です。

豊後高田市が昭和レトロを観光産業にしているので、せっかく観光に出掛けるのなら、こういう記憶に残る体験がぴったりだと思ってこのカフェを選びました。このお店との出会いは番組のロケがきっかけで、木造校舎を意識して作られた外観や、カフェのママの底抜けに明るい人柄がとても印象的でした。

●この料理の一番の魅力は何でしょうか。また、お店の方のどのような想いが込められていると思いますか。

大人になってからはなかなか味わえない“あの頃の体験”を、もう一度体感させてくれるありがたさでしょうか。
お店の方からお話を伺って特に感動したのは、僕らが子どもの頃に食べていた給食を忠実に再現するために、食材集めや味付けを試行錯誤しながら、とことんこだわって作られている点でした。当時のままを意識しながらも、大人の味覚でも違和感なく食べられるようにアレンジが加えられているんですよね。

そんな丁寧な仕事には、お店の方の「メニューを通して、懐かしい記憶や思い出にアクセスできるように」という想いが込められていて、実際に店内では弾む思い出話に誘われて、まるで休み時間の教室のような笑い声が店中を包み込む、癒しの空間が生まれているんです。

カフェ・バー ブルヴァール(大分県豊後高田市新町3-992-4)
昔懐かしい、昭和の学校給食をモチーフにしたメニューを提供するカフェ・バー。
レトロな雰囲気のなかで、ノスタルジックな気分に浸ってゆっくり寛げる昭和の喫茶店。

●この料理をひとことで表すとしたら、どんな言葉になるでしょうか。出会えてよかったと思う点も教えてください。

この料理をひとことで表すなら、「育ての味」。成長期の自分を支えてくれた給食があったからこそ、今の自分がいる――そんな気持ちになるんです。
出会えてよかったと思うのは、誰かに勧めやすいし、思い出としてもしっかり心に残るところ。きっと「行ってよかったな」と思える、旅の思い出作りにもってこいの体験になります。ノスタルジックな気分に浸りたい人には特におすすめですね。
いろんな給食メニューの定食があるので、当時食べたことがないメニューがあればぜひ試してみてほしい。大人になった今だからこそ味わえる発見があると思います。

Pick up Area!

昭和30年代の町並みが残る、懐かしさ溢れる商店街が魅力の大分県豊後高田市。各店舗では、代々伝わるお宝の展示や一品の販売が行われ、観光客や地元の買い物客で賑わいを見せる。

FCAJ 特定非営利活動法人 日本フードコーディネーター協会 Arrow