活躍するフードコーディネーター事例集

テレビ、ラジオ、雑誌等を中心に料理芸人として活躍中!

お笑いコンビ“ツインクル”ツッコミ担当

井上義博/クック井上。さん (東京都)

“喋れて、作れて、楽しく教えられる料理芸人”として引っ張りだこの“クック井上。”こと井上義博さん。フードコーディネーターなど食の資格を活かし、活躍の場を広げています。

料理に目覚めた原点は、幼い頃の餃子作り

幼稚園の頃から餃子作りを手伝い、小学4年生にして母親の誕生日にコンソメスープを作ったという井上さん。「料理をすると『よくできたね』と褒めてもらえるので、どんどんやりたくなりました。母親が料理を通して味わわせてくれた成功体験と、よく連れていってもらった浅草の名店『ヨシカミ』のコックさんへの憧れが、料理に目覚めた原点です」と言います。
その後は料理人の道も考えたものの、大学の同級生とコンビを組んで芸人デビュー。「長い下積みの間に、漫才よりも趣味の料理の腕の方が磨かれていった(笑)」とのことで、外食したメニューの再現にハマり、芸人仲間を招いての料理会を度々開いていたそう。

食の資格をたくさん取り、料理芸人としてブレイク

転機が訪れたのは2011年。先行きを案じる井上さんに、芸人仲間が「得意な料理を推せば」とアドバイス。「売れてない自分が“料理芸人”を名乗るからには、世間が納得する何かが必要。芸人らしからぬ資格を取り、料理がうまいだけでなく、楽しく教えられるポジションを目指そう」と考えたと言います。
そして事務所を移籍するタイミングに合わせ、3カ月ほど猛勉強してフードコーディネーター、食育インストラクターなど食関連の資格を複数取得。2012年に人気バラエティ番組『「ぷっ」すま』の『芸能界お抱えシェフ-1グランプリ』で優勝し、“料理芸人・クック井上。”としてブレイクしました。

資格を持つ以上、食の知識をより深めたいと思うように

その後はテレビ、ラジオに加え、新聞、雑誌、ネットにレシピや料理コラムを書き、料理教室の講師や食イベントのMC、企業のレシピ開発や食品プロデュースまで手がけるほどに。フードコーディネーターに求められる幅広い食の知識があるから、さまざまなニーズに対応できると言います。「料理の歴史、食文化、食材の組み合わせ、盛り付けなどの知識をプラスすることで、説得力も信頼度も上がります」と井上さん。またフードコーディネーターの有資格者は女性が多いので、男性というギャップもアピールポイントだそうです。

「資格を持つからには、食に関する知識を常に保っておかないとダメ。だから、さまざまな知識を吸収し、ためていこうと思えるところも、この資格が自分にとって価値がある点です」と話します。

簡単だけど、知恵やコツがある料理を伝えたい

目指すのは「料理は面倒、むずかしい」と言う人に「これならできるかも」と思ってもらう機会を増やすこと。
「昔の和食や家庭料理には“時短・簡単・手抜き・ズボラ”なものが色々あります。そこには食文化を通して生まれた知恵やコツ、アイデアがあるけれど、その部分はあまりうまく伝わっていません。でも『沖縄には、鰹節と味噌を入れたお椀にお湯を注ぐだけの「かちゅ〜湯」という素朴で簡単な味噌汁もあります』と言えば『あ、意外と簡単なんだ』と思ってくれる人もいるはず。そんな知識を交えながら、芸人らしく“明るく・楽しく・ポジティブに”料理の魅力を伝えていきたいです」と語りました。

※記事内容および記事中の所属・肩書きは取材当時のものです。

プロフィール

井上義博/クック井上。さん

井上義博/クック井上。さん (東京都)

フードコーディネーター3級(2011年度取得/協会認定校江上料理学院卒)
お笑いコンビ“ツインクル”のツッコミ担当
フードコーディネーターの他、食育インストラクター、野菜ソムリエ、BBQインストラクター、アスリートフードマイスター、ホームパーティ検定などの資格を活かし、料理芸人“クック井上。”としてテレビや雑誌などで活躍中

FCAJ 特定非営利活動法人 日本フードコーディネーター協会 Arrow