活躍するフードコーディネーター事例集

大好きな外食業界を元気にしたい!

アサヒビール株式会社 業務用統括部

阪上伸太郎さん (東京都)

阪上伸太郎さんは、勤務先の「アサヒビール」で、フードコーディネーターの資格を活かしながら「大好きな外食業界を元気にしたい」と日々仕事に励んでいます。

飲食店のことを学びたい!とフードコーディネーターに

「私の仕事は、ビールを売るだけの仕事ではないんです」と阪上さん。「外食企業様は、さまざまな課題を抱えています。人材、食材仕入れ、売上など、あらゆる課題に応じた提案を行いながら、一緒に解決するのが私の仕事です」と言います。阪上さんがフードコーディネーターの資格を取ったきっかけは、営業をしていたときの経験にあると言います。「お客様から『売上が悪い』と相談されても解決できない。当たり前です。何の知識もなく、お客様のことも知らなかったわけですから。そこで『飲食店のことを勉強しよう』と思い探したところ、フードコーディネーターの資格を知りました。これなら飲食店の経営に関することが、総合的に、体系的に学べるのではないかという期待もあって、受験しました」と語ります。

お客様の悩みをより深く理解できるようになった


2011年度に1級を取得した阪上さんは、その後、念願だった現在の部署へ配属が決まります。「フードコーディネーター1級の肩書きは、確かにお客様へのアピールポイントになりましたが、私の場合は、資格を取るまでの勉強が仕事にとても役立ちました。よくまとめられたテキストだったので、読むだけで勉強になりましたし、お客様に語れるようになりました。また、今まで聞き流していた部分が『そうなんですね』と、理解できるようになったことも自分には大きな変化でした」と阪上さん。お客様の悩みがより具体的にわかり、ニーズに合った提案ができるようになったと言います。

2年間で1000件以上視察し、集めたデータが強みに

現在の部署に配属後は、首都圏の人気店や繁盛店の視察を始めました。その数、2年間で1024件。
「1000件行くと、外食企業様が目標にしている店、競合視している店がわかってきます。自分なりに客数、客単価、売上やコストの仮説を立てて、それを後日営業に聞いてきてもらい答え合わせをする。次第に、お店を見に行くだけで『このお店はこれくらい売っているな』ってわかってきます」と言う阪上さんは、視察を欠かさず、休日は一週間で食べた料理を自宅で再現するなど、努力を惜しみません。
「自分で作ると『こういうところで困っているのかな?』とか『ここを外注にすれば人件費が下がるかも』、『この材料が高騰している』などお店の大変さがわかります」と阪上さん。フードコーディネーターの資格と、自らの足で集めたデータの蓄積が、阪上さんの強みとなり、仕事でも結果を残せるようになりました。
今の仕事に、楽しさとやりがいを感じているという阪上さん。「夜の売上の活性化を提案した外食企業様の社員さんから『アサヒビールさんのおかげで社員旅行に行けました』と言っていただいたときはとてもうれしかったです」と語ってくれました。

※記事内容および記事中の所属・肩書きは取材当時のものです。

プロフィール

阪上伸太郎さん

阪上伸太郎さん (東京都)

フードコーディネーター1級(レストランプロデュース/2011年度取得)
FCAJ主催「フードコーディネーター2015グランプリ」初代グランプリ受賞
アサヒビール株式会社 業務用統括部所属
大阪、東京で営業を経験後、現在の部署に配属。2年間で1000件以上の飲食店を視察
その他の資格:ソムリエ

FCAJ 特定非営利活動法人 日本フードコーディネーター協会 Arrow