活躍するフードコーディネーター事例集

食とおもてなしで、地元 厚木の魅力を発信

料理研究家
カフェ「はるひごはん」店主

大橋由香さん (神奈川県)

神奈川県厚木市にある「はるひごはん」は、地元産の新鮮な野菜をたっぷり使ったメニューで人気のカフェレストラン。店主の大橋由香さんは、ストウブ鍋の料理本などを立て続けに出版するなど、料理研究家としても活躍しています。

専業主婦からフードコーディネーターに

調理師専門学校を卒業し、結婚前はフレンチレストランで働いていた経験を持つ大橋さん。食の仕事に戻るきっかけは、専業主婦だった時に始めたブログと、2010年度に取得したフードコーディネーター3級の資格でした。「フードコーディネーターの資格を取ったことで、仕事をしていく上で自信が持てるようになりました」と言います。
フードコーディネーターの仕事に加え、料理教室の講師を任されるように。また、無水調理のできるストウブ鍋の魅力とレシピを、いち早くブログで紹介していたことが関係者の目に留まり、百貨店でストウブ鍋を使った調理実演などを手がけるようにもなりました。

「フードコーディネーターの仕事は、会社からではなく人からもらうものなんです。大事なのは、自分の仕事を見てくれた人に『この人に頼みたい』と思ってもらえるかどうか。仕事に丁寧に取り組み、地道に実績を積んでいくしかないと思い、来た仕事は全部受けていました」と大橋さん。

自分にしかできない仕事をしたいと考え、地元で起業

フードコーディネーターとして多忙な日々を過ごす中、自分にしかできない仕事をしたいと考えるようになっていったと言います。お子さんが小さかったこともあり、自宅のある厚木から都内でのイベントや撮影に通うのも負担が大きかったそうです。仕事を長く続けていくためにも、地元で自分らしく働ける場を作りたいと考えた大橋さんは、2013年夏に厚木市主催の起業スクールを受講。2014年4月にカフェ「はるひごはん」をオープンさせました。お店のこだわりは、地元・厚木産の新鮮な野菜をふんだんに使い、ストウブ鍋を活用した安心・安全でシンプルな調理。お店は女性客を中心に評判となり、2017年4月には店舗を移転させ、2階建ての1軒家レストランとしてリニューアルオープンしました。
起業を成功させた大橋さんは「大事なことは『できない』ではなく『やってみよう』という気持ち。自分にしかできないことを見つけたら、覚悟を決めて挑戦してみることです」と語ります。

食を通した“おもてなし”で厚木の魅力を広めていきたい

お店では料理教室やお菓子教室も開催。また、厚木市や地元の農協などから依頼される仕事も多いそうで、2018年7月には、厚木市がキャンプを受け入れた女子バスケットボール・ニュージーランド代表チームに食事を提供しました。
「自分のやりたいことのできるお店を持ち、得意分野の料理本を出版したりと好きな仕事を自由にできるようになったのは、フードコーディネーターとしての下積みがあったからかもしれません」と大橋さん。これから目指すのは、自分の仕事を通して厚木の魅力をより多くの人に知ってもらうこと。「厚木の食材を使った、美味しくて体に優しい食事での“おもてなし”の場を広げていきたいです」と語ってくれました。

※記事内容および記事中の所属・肩書きは取材当時のものです。

プロフィール

大橋由香さん

大橋由香さん (神奈川県)

フードコーディネーター3級(2010年度取得)
神奈川県厚木市のカフェ「はるひごはん」店主
料理研究家
『ストウブで無水調理』(誠文堂新光社)、『ストウブはじめまして』(家の光協会)、『繰り返し作りたくなる!スープレシピ』(エイ出版社)など

FCAJ 特定非営利活動法人 日本フードコーディネーター協会 Arrow