活躍するフードコーディネーター事例集

生徒ファーストを心がけ、人気料理教室に

「naonao’s kitchen おうちごはん教室」主宰

津田直子さん (大阪府)

大阪市福島区にある「naonaos’ kitchen おうちごはん教室」は、少人数で楽しく学べるアットホームな料理教室。主宰者の津田直子さんは、企業のレシピ開発、フードスタイリングに写真撮影、個人向けケータリングなどでも活躍しています。

肩書きのない不安から、フードコーディネーターに

津田さんが料理に目覚めたのは、料理レシピのコミュニティウェブサイト「クックパッド」を利用したことがきっかけでした。
「最初はレシピを見て、料理を作るところから始まりました。自分のレシピを投稿したり、レシピコンテストへの参加を繰り返すうちに、楽しくなってしまって」と津田さん。テレビの出演依頼が来るようになった頃、レシピ本を自費出版します。「でも、当時、自分には何の肩書きもないことがマイナスに思えて。『食に関する資格を取りたい!』と見つけたのがフードコーディネーターの資格でした」と言います。

2級取得で自信がつき、独立を決意

OLをしながら週1回学校に通い、2013年度に3級を取得。2級取得後に勤務先を退職し、関西地区で第1号となるクックパッド認定料理教室を開講しました。「成功するかとても不安でしたが、2級合格で自分に自信がついたことが独立するきっかけになりました」と振り返ります。

成功のカギは「おもてなしの心」

教室は常に満員で、今では予約がすぐに埋まるほど人気の料理教室になりました。料理のテーマは「簡単おうちごはん」。必ず家で再現できる料理を教えています。スーパーで買える食材や調味料だけで作る美味しい料理、健康を気づかった野菜たっぷりの料理を心がけています。油も極力使わず、揚げ物は揚げずに美味しく作る方法を研究しているとか。
「揚げ物など『家で作るのはちょっと面倒』と考える主婦の方が多く『求めているものをいかに簡単に作れるか』を常に考えています」と話す津田さんは、接客に重きを置いた教室運営をしています。

定員4名の少人数制実習形式。家に帰っても作れるよう、実際に計量し、包丁を使うなど、全ての工程を体験してもらいます。終了時にはアンケートを実施して生徒の要望をチェックします。また、生徒との会話を楽しむことも忘れません。生徒ごとに話した内容、嫌いな食べ物は何かなど、細かいところまで覚えるという徹底ぶりです。「自分が逆の立場だったら覚えていてくれたらうれしいですから」と津田さん。生徒が帰った後に片づけるのも「ゆっくり食べて、おしゃべりしながら楽しい時間を過ごしてほしい」との心配りからです。

資格を活かした仕事にチャレンジしたい

幅広い知識が求められるフードコーディネーターの勉強は大変だったが、今では自分の糧になり、教室運営にも役立っていると言います。「レシピ開発やスタイリングなど、資格を取得したからこそいただけるお仕事も増えましたし、この資格を活かして色々なことにチャレンジしたいです。漠然とですが、在日外国人の方にも日本の家庭料理を教えられたらと思っています」と語ってくれました。

※記事内容および記事中の所属・肩書きは取材当時のものです。

プロフィール

津田直子さん

津田直子さん (大阪府)

フードコーディネーター2級(レストランプロデュース/2014年度取得)
『naonao’s kitchenおうちごはん教室』主宰
航空会社やメーカーショールームなどで学んだ接客を教室運営に活かし、生徒数を増やしている。初めてのレシピ本出版時には写真撮影も全て担当、関西地区のTVにも出演
その他の資格:食品衛生責任者

FCAJ 特定非営利活動法人 日本フードコーディネーター協会 Arrow