大学教員として「食をプロデュースする人材」を育成しています

日本大学生物資源科学部食品ビジネス学科
フードコーディネーター2級(商品開発)
谷米 温子さん (神奈川県)
Q.谷米さんってどんな方?
フードコーディネーター3級の認定校である日本大学生物資源科学部食品ビジネス学科で教員として、食文化・食品科学系の科目を担当しています。
大学で管理栄養士を取得し、のちに取得したフードコーディネーターの資格を生かし、未来の食ビジネスを担う「食をプロデュースする人材」を育成するべく、授業やゼミを開講中です。
また高齢者の食について研究をしており、生きていくために欠かせない食べることが誤嚥性肺炎などの病につながらないよう、食品の硬さなど物理的性質を調べています。
Q.お仕事内容は?
フードコーディネーター3級取得を目指す学生に、わかりやすい授業を心がけていて、食の仕事や資格取得に興味を持ってもらえるよう、食に関わる様々なトピックスを紹介しつつ、多岐にわたる実習内容を提供しています。
たとえばゼミでは、「おいしい笑顔」をテーマとして掲げ、地産地消を推進するための学生出演のお料理番組(ケーブルテレビ藤沢市広報番組内「ふじさわごはん」)の監修や、食育イベントの企画・飲食店メニューの監修などを通じて、「食で人を幸せにしたい」と、学生とともに日々活動をしています。
Q.フードコーディネーター協会員としての活躍
現職に着任するにあたり、フードコーディネーター3級を取得。のちに2級(商品開発)を取得しました。
2018年度より協会のお仕事を手伝う機会をいただき、普段接する学生とはまた違った、食に関して高い意欲を持った方々と触れ合うチャンスを大切にしています。自分のできることを模索していきたいと思っています。
Q.フードについて一問一答
◆好きな食材は?
「トマト」です。もともとトマトはよく食べていましたが、子供が好きなのでよく食卓に上ります。学校のある神奈川県藤沢市は少数多品目の都市農業で、特にトマトの生産が盛んです。学生とのコラボ商品の企画や、ケーブルテレビの地産地消のコーナーなどを通じて農家さんを訪問する機会を得て、トマト・ミニトマトの品種や栽培方法によって味が全然違うことを学生とともに実感しました。レシピに生かすとともに、食べ比べをしてより好きになったのです。おかげ様で子どもはスーパーで購入したトマトは食べてくれません・・・。
◆お気に入りの飲食店は?
学食(飲食店ではないのですが・・・)です。学内に食堂は数か所ありますが、特にスエヒロさんにお世話になっています。学生サークルがTable For Two(先進国で食べられるヘルシーメニューの食事代の一部を、発展途上国の給食費用に充てる活動)を導入させていただき、今年で7年目になります。お客さまに直接提供する機会をいただき、学生が授業での学びを生かして緊張感を持って活動しています。周りも温かく応援してくれて、今では毎回来てくれる常連さんもできました。フードコーディネーターとして食を提供する喜びを実感できる第一歩を学内で踏み出せる機会を大切にして、顧問としてサポートをしています。
◆いま注目の食材は?
東京オリンピックに向けて、エシカル(倫理的)な食材や消費に注目しています。以前から、MSC海のエコラベルを広げる活動に、学生によるレシピ提案で参加させていただき、年々注目度が上がっていることを感じています。
授業の中で学生に調査してもらうエシカルな食材も少しづつ増えていることを実感します。
これからの未来を作る学生たちから、エシカルな食が更に広がることを期待しています。